薬剤師になりたい!
疲れ目と目薬
昔は…読書で細かい文字を長時間読むことで目が疲れ
今は…SNS、PC、タブレットを長時間視聴することで目が疲れています。
なぜ?目は疲れるのでしょうか? そして、どんな目薬がいいのでしょうか?
1 目の構造と物を見るしくみ
目の構造を考えるとき、カメラの構造と比べてみるとわかりやすいです。
カメラのレンズの役割をしているのが
目の「水晶体」という
無色透明でもの見るときに厚くなったり薄くなったりして変形します。
カメラは
レンズを軸に沿って前後に移動させることでピントを調節しますが
(レンズ自体は変わらず、レンズの位置を移動させます)
目の「水晶体」という
無色透明でもの見るときに厚くなったり薄くなったりして変形します。
2 では、なぜ目は疲れるのでしょうか?
ものを見るとき
カメラのレンズの役割をする水晶体が
➤ 近くを見るときは”厚く”なります。
➤ 遠くを見るときは”薄く”なります。
では
この水晶体はどうやって厚くなったり、薄くなったりできるのでしょうか。
実は
「毛様体筋」という水晶体をコントロールする筋肉によって調節されているのです。
そのため
近くのものをずっと長時間見ていると
この毛様体筋がずっと収縮した状態が続くことになり
”疲れ目”という症状になってあらわれるのです。
3 では、そんな疲れ目にはどんな目薬がいいのでしょうか?
近くのものをずっと見ていることで「毛様体筋」の緊張が続いて
疲労を起こしていることが、”ピント調節”をしにくくして
”目の疲れ”や”目のかすみ”を引き起こしているので
この毛様体筋のピント調節機能を改善してくれる成分である
「ネオスチグミンメチル硫酸塩」という成分が配合された目薬を使うと
目の疲れや目のかすみが緩和されます。
市販されている目薬には
この成分以外にも
目の疲れや目のかすみにいい成分が何種類か配合されています。
各メーカーそれぞれ工夫して配合しています。
4 「目薬」 豆知識
・現在、日本で市販されている目薬に配合できる成分の数には上限があります。
”12成分”までです。
”国内最多有効成分配合”などと表示されています。
・配合されるそれぞれの成分の配合濃度にも上限があります。
”有効成分最大濃度配合”などと表示されています。
このように
いくら目にいい成分でも、1つの目薬に配合できる種類の数や配合できる量には限度があるのです。
5 疲れ目・・・自宅で出来る養生訓
目の疲れを軽くする、自宅で簡単にできる方法を1つ紹介します。
① 40度くらいのお湯とタオルを2つ用意します。
② お湯にタオルを付けてお湯がたれない程度に絞ります。
③ 椅子に座って、楽な姿勢をとります。
➃ 1つのタオルを首筋にあてて楽な姿勢をとります。
⑤ もう一つのタオルを、目を閉じたまぶたの上にのせます。
⑥ この状態で数分、リラックスしましょう。
とても気持ちよく、目の疲れが軽くなります。
6 おまけ。。。
目の疲れには、実は「目薬」だけでなく
「ビタミン剤」にもいいものがあります。
神経機能を正常に保つはたらきのある:ビタミンB1
神経伝達物質の合成を助けてくれる:ビタミンB6
ダメージを受けた神経の修復を助けてくれる:ビタミンB12
この3つは「神経ビタミン」とよばれています。
市販のビタミン剤には
この3つのビタミンを配合したビタミン剤もあります。